数式の結果が「#」で始まる英数字(エラー)になった
エクセルのセルに入力した関数や数式に誤りがあると、計算結果に「#」で始まるエラー値が表示されます。表示されるエラー値によってエラーの原因や修正方法が異なります。
IFERROR関数を使用すると、数式の結果が「#VALUE!」や「#DIV/0!」などのエラーになる場合、エラーの代わりに空白や記号、文字列を表示することができます。「#VALUE!」や「#DIV/0!」などの数式のエラーを表示したくない をご覧ください。
セルの内容がすべて「#」で埋められる場合は、数式の結果が「#######・・・」と表示される をご覧ください。
|#VALUE!|#REF!|#NUM!|#NULL!|#NAME?|#N/A|#DIV/0!|
#VALUE!
引数(計算に使用している値)などが正しくありません。
- 数値または TRUE や FALSE などの論理値の部分に文字列が入力されている*1
- 1つの値だけを使う計算式に複数のセル範囲が指定されている
- 行列を使うワークシート関数の中で、無効な行番号・列番号が使われている
- 配列数式を入力または編集しEnterキーが押された*2
- セル参照、数式、または関数が配列定数として入力されている
*1セルA1に「100」、セルB1に「円」と入力されている場合、「=A1+B1」の計算結果は「#VALUE!」と表示されます。
*2配列数式は { } (中カッコ)で囲い、CtrlとShiftキーを押しながらEnterキーを押します。
#REF!
数式の中のセル参照が無効です。
- 数式が参照するセルが削除されている
- セルに他のセルのデータが貼り付けられている
- 実行されていないプログラムへのリンクが使われている*1
*1プログラムを実行すると解消されます
#NUM !
数式の中の数値に誤りがあります。
- 引数として数値を指定する関数に数字以外の文字が入力されている*1
- 反復計算(IRRやRATE)を行う関数で解が見つからない
- 計算結果がエクセルでは処理できない大きな値または小さな値になる
*1「100円」、「200個」など数字以外の文字を入力すると計算ができません。単位を表示したい場合は こちら をご覧ください
#NULL!
指定したセル範囲に共通部分がありません。
- 参照演算子が正しくない
【連続した範囲を指定する場合】
先頭と末尾のセルを「:(コロン)」で区切ります([例]A1からA5を指定する場合「A1:A5」)
【離れた位置にある複数の範囲を指定する場合】
セル範囲を「,(カンマ)」で分割します([例]B1からB5とC1からC5を指定する場合「B1:B5,C1:C5」)
#NAME?
計算式に認識できない文字列が使われています。
- 引数として入力した名前が正しくない
- 定義されていない名前が使われている
- 関数名が正しくない
- セル範囲の参照に「:(コロン)」が抜けている
- 他シートへの参照が「'(一重引用符)」で囲まれていない
- 分析ツールアドインが登録されていない状態でこのアドインの関数を使用している
以下の手順で分析ツールアドインを有効にできます。
分析ツールアドインを有効にするには
Excel2013・Excel2010の場合
[ファイル]タブをクリックし、[オプション]を選択します。「Excelのオプション」画面が開くので、左の一覧から[アドイン]をクリックします。右の画面にアドインの一覧が表示されます。画面下の[管理]で[Excelアドイン]を選択し、[設定]ボタンをクリックします。設定画面が表示されるので、[分析ツール]のチェックをオンにします。Excel2007の場合
[Officeボタン]をクリックし、[Excelのオプション]を選択します。「Excelのオプション」画面が開くので、左の一覧から[アドイン]をクリックします。右の画面にアドインの一覧が表示されます。画面下の[管理]で[Excelアドイン]を選択し、[設定]ボタンをクリックします。設定画面が表示されるので、[分析ツール]のチェックをオンにします。Excel2003の場合
[ツール]メニューから[アドイン]を選択し[分析ツール]のチェックをオンにします。#N/A
数式に使用できる値がありません。
- データがない、または「#N/A」などがそのセルに入力されている
- 「HLOOKUP」、「VLOOKUP」、「LOOKUP」、「MATCH」関数の引数「検査値」に正しくない値が指定されている
- 「HLOOKUP」、「VLOOKUP」、「LOOKUP」、「MATCH」関数を使用している場合、表の値が並べ替えられていない*1
- 数式を入力する範囲と、それを参照する範囲の行数や桁数が異なっている
- 数式の引数が不足している
- 無効なワークシート関数が使われている
*1「HLOOKUP」を使用する場合は範囲の上端行の値を昇順で並べ替えます。「VLOOKUP」を使用する場合は範囲の左端列の値を昇順で並べ替えます。「MATCH」の照合の型に「1」を指定する場合は検査範囲を昇順に、「-1」を指定する場合は検査範囲を降順に並べ替えます。
#DIV/0!
ゼロによる除算(割り算)が行われています。
- 数式の中にゼロによる除算が入力されている
例えばセルA1に「100」、セルB1に「0」と入力されている場合、「=A1/B1」の計算結果は「#DIV/0!」と表示されます。